向こうから坊主頭のゴーレムのような男が歩いてきた。
男は丸眼鏡をかけていた。
私は遠目にして気がついていた。
彼がかけている眼鏡は私がかけている眼鏡と同じものであると。
すれ違うまでの数秒間、相手も二度まばたきをし、私と同じ顔になっていた。
我々は少し恥ずかしいような気不味いような気持ちで、通り過ぎていった。

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